タグクラウドは重複コンテンツとしてSEOに悪影響が出やすいため、ユーザビリティ重視で活用しましょう。
<スポンサーリンク>
タグクラウドはウェブサイトの記事を一覧で表示することが出来るため、SEOに強い効果を持つとして、流行しました。しかし、2016年現在は、タグによるSEOの悪影響の方が危惧されています。
タグは、いくつでもつけられるので、一つの記事に対して多くのタグを設置すれば、複数のコンテンツを作成できます。ワードプレスを利用すれば、簡単にタグを付けられ、便利なので私も利用していました。
タグクラウドはSEOではなくユーザビリティ優先で作成しましょう
ワードプレスのタグ管理画面:カテゴリーに加えてタグを使うことで、サイト内の記事をフル活用することができます。
例えば、SEO対策というカテゴリーを作成して、一つ記事を作るとします。
【SEOの効果的な10の方法】という記事を作成し、そこにタグをいくつか設置します。例えば、「グーグル、インデックス、アルゴリズム」と3つのタグを設置すると。
1ページ記事を書いただけで、下記の5ページが出来上がります。
- SEO対策:カテゴリー
- SEOの効果的な10の方法:記事
- グーグル :タグ
- インデックス :タグ
- アルゴリズム :タグ
これが、昔のSEOには効果的でした。タグによるページ数増加・内部リンク増加の効果が見込めます。記事やカテゴリーだけでなくタグクラウドが検索順位の上位に表示されることもあった程。
そのため、タグクラウドをサイドバーに出すサイトはかつてはたくさんありました。多く利用されている言葉は大きくなったり太字になったりするため、そのウェブサイトで何の事が多く書かれているかもここで分かりました。
タグクラウドの悪影響は重複コンテンツ
上記のケースを考えてみましょう。記事が一つしかない状態で作成した5ページの内容は全て同じ。
ということはグーグルが嫌がる「重複コンテンツ」にあたります。重複コンテンツは、まったく同じ内容が書かれているコピーページのこと。グーグルの検索アルゴリズムは、記事の内容・オリジナル性を非常に重視しており、重複コンテンツが多いとペナルティーとして検索順位を下げています。
タグクラウドを利用すると、重複コンテンツができやすいため、SEOに悪影響を与えやすいのです。2015年初めに実施されたクォリティアップデートでは、タグページを量産しているサイトの検索順位が下がったとされています。この辺りからタグクラウドは下火になってきたと思います。
米国のSEOコンサルタントのGlenn Gabe(グレン・ゲイブ)氏は今回のアルゴリズム変更で順位を大きく下げたサイトやページには次のような特徴が見られたと言っています。ゲイブ氏は、パンダアップデートやペンギンアップデートにやられた非常の多くのサイトを分析しリカバリさせてきた実績を持ちます。
- タグページを量産しているサイト
- 動画と広告だけのメインコンテンツに乏しいページ
- 他のサイトからのシンジケーション(コピーコンテンツ)
グーグル検索エンジンは、過剰なSEO対策との競争を繰り返しています。当初のタグクラウドは、サイト訪問者へのユーザビリティ向上のために設置されたはず。ところが、検索順位向上という二次効果があったために、こぞって利用するサイトが増えて数百のタグクラウドが乱立することに。それこそ、ゆらぎと呼ぶような似た言葉までタグにすることで、重複コンテンツが乱立したため、グーグルのアルゴリズムがペナルティを与えるということになりました。
タグクラウドはユーザビリティを考えてnoindexにしておこう
当初の目的通りに、ユーザビリティを考えてタグクラウドを設置したい場合は、noindexかcanonicalを利用して、重複ページ対策を取りましょう。
- noindex:検索エンジンにインデックスされないようにする
- canonical:正式なURLを検索エンジンに伝えて、URLを正規化する。
どちらかの方法で、検索エンジンに正規のページ以外はインデックスされないようにすることで、重複ページを避けることができます。ワードプレスだと、プラグイン「ALL in One SEO」を利用することで、タグやアーカイブにnoindexを設定できて便利。
記事数が多く、カテゴリーだけでは対処できないため、タグを利用したい場合は、このようにnoindex化することで、ユーザビリティ向上と重複ページ回避の目的を果たせます。
タグごとに説明文を追加することで重複ペナルティを回避できる?
説明文をひとつづつ、書き足せば重複ページでなくすことができます。確かに、タグごとに何百文字かの説明を書いておけば、文章量増加およびタグごとのオリジナルページができあがります。
しかし、良く考えて見てください。タグの説明にどんな意味があるのでしょうか?
おそらく、その説明文はタグに関する一般的な説明文であり、オリジナル性・ユーザー満足度の高い内容にはならないはず。もし、重要でオリジナルな内容を書くのであれば、タグよりも記事やページとして書きましょう。
ユーザーにとってタグクラウドをクリックするたびに長々と前置きを読まされるのは嫌なはず。スマートフォンだと特に!
一時的に検索エンジンに対して、SEO効果があったとしても長い目で見れば、いいことありません。現在のSEO対策はユーザビリティ優先だということを忘れないようにしてください。